今の仕事に漠然と不安を抱えつつも、「高卒だから・・・」と自信がなくて、悩みを抱えていませんか?
転職活動がうまくいかない人は、やるべきことがわからない、または早く転職先を決めたいと思うばかりに空回りしている人が多いのです。
筆者は、若者向けに転職支援をしている会社の取締役をしている一方で、株式会社MAPで高卒キャリア専門の転職支援「TOP GEAR」の事業責任者としても従事しております。
転職者の満足度、転職支援の量ともに高い評価を頂き、リクナビネクストグッドエージェント賞、マイナビエージェント賞などの多くの賞をいただいています。
キャリア形成で大切なことは、どれだけ自分が本当にやりたいことを理解して、戦略的に転職活動を行うかということです。
それができれば、高卒でもキャリア形成に不可能はありません。
この記事では、筆者が数多くの方と相談をして得られた経験から、「どうやったら転職成功するのか?」という転職必勝ノウハウをお伝えします。
目次
20代の高卒転職における2つのハンデとは?
大卒でないと受けることができない企業がある
転職求人の実に約40%は大卒以上が必須条件です。・・・※1
さらに、学歴不問とは謳っていても、実際に内定がもらえるのは大卒だけの場合や、短大卒や専門卒に比べても高卒では受かりにくい場合もあります。
このように、「高卒」が採用条件の上でハンデになってしまうことがあるのです。
「高卒」が転職活動でハンデになっていると感じたら、まずは自分が何を目的にして転職先を探しているのかを思い出しましょう。
自分が職場に何を求めているかという目的にマッチする企業を探せば、「高卒」がハンデにならない企業の選択肢も見つかるはずです。
会社名のブランドが欲しい場合、入社すれば「ブランドを手に入れる」という目的が達成され、しばらくは満足できますが、徐々に会社への貢献意識は下がっていきます。
会社への貢献意識が薄れる中で、会社から求められるものは徐々に大きくなり、そのプレッシャーに耐えきれずに退職してしまう可能性が高いからです。
大切なことは、自分の目的を持って転職をすることです。
そうしないと、入社後にミスマッチが起こってしまいます。
高卒の人は選考の「型」を教わっていない
高校卒業後に就職を選択する場合、特に成績の良かった人などは1社面接しただけで即内定ということもあり、就職活動の経験がほとんどありません。
大卒生は、就職活動で企業・仕事研究、自己分析、履歴書作成、面接などの選考のパターンを何度も経験していますが、高卒生にはその経験が少ないのです。
そのため、高卒で転職を希望する人は、選考のために何をすればいいのか、正しい方法がわかりません。
こういったハンデを乗り越えるためにも、1人で悩むのではなく転職エージェントに相談をすることがオススメです。
高卒者の20代での転職を成功させる4つのコツ
なぜなら、複数のエージェントを利用することによって、それぞれのエージェントの異なる観点からのサポートを得ることができるからです。
また、複数のエージェントを利用すると、1つのことに対しても様々な観点から情報を得ることもできます。
複数のエージェントを利用する際の注意点としては、利用しているエージェントの中でも自分との相性を考えて、利用する優先順位を付けましょう。
エージェントを活用して面接の対策をすれば、書類選考や面接、年収交渉なども自分主導で進めることが可能になるのです。
ハローワークの職員は、会社との利害関係が少ないので、職員から転職についての本音の意見を聞くことができます。
実際に身近に転職の相談ができる人は少ない場合がほとんどです。
相談の量が多いほど転職成功に近づくので、ぜひハローワークを転職相談の相手として活用してください。
ハローワークはインターネット上からでも、求人情報を検索できるハローワークインターネットサービスというサイトを開設しています。
このサイトでは、完全週休2日制・営業職・○○線沿線・学歴不問・経験不問などの細かい条件を設定して求人情報を検索することが可能です。
上のように、細かな希望や条件を設定して求人を検索できるようになっていて、非常に便利なのでぜひ活用しましょう。
ハローワークは、在職者・離職者に職業訓練の機会を設けているのも大きな特徴の1つです。
テキスト代は別途かかる場合もありますが、基本的に離職者は無料(在職者は有料)で、3DCADや事務、ITなどの幅広い知識を身につけることができます。
書類選考では、内容も見られますが、書類からその人の性格も見えてきます。
学歴不問・未経験者歓迎の求人で見られているポイントは、「履歴書・職務経験書の丁寧さ」です。
例えば、
などが見られています。
実際に、手書きが雑だったり、写真の切り方が斜めになっていたり、ネクタイがずれていただけで採用見送りになったケースも多くあるのです。
正社員の学歴不問・未経験歓迎の求人が見ているポイントは
の2つです。
この2つを見るために、企業は上の3つのポイントで面接を行います。
「開始前後5分」とはその5分でその人のマナーや雰囲気のチェックを行う事
社会人として、最低限のルールやマナーができていない場合そこから教育する必要があり、その分コストがかかってしまいます。
そのため、企業は応募者に最低限のルールやマナーを求めているのです。
また、その人の雰囲気をチェックして、会社の雰囲気にマッチするかも確かめています。
「3つの質問内容」とは、転職理由・志望理由・自己PRの事
企業は応募者がやってきた事とやりたい事に一貫性を求めます。
なぜなら、そこに一貫性がない場合、本当にこれからの仕事を継続できるのかが懸念されるからです。
また、やりたい事が自分の能力でできるかどうかを確かめます。
これは、やりたい事が自分の能力でできない場合、やりたい事を実現できずに離職してしまうリスクにつながるからです。
企業は応募者への3つの質問を使って応募者と企業がマッチするかを確かめています。
「意欲」とは志望する企業の事をどれだけ勉強しているかという事
本当にその企業を志望しているのならば、その企業の情報や競合企業のこと、そして具体的な仕事内容などを理解しているはずです。
応募者が、これらのことを理解していない場合には、企業側としても本当に自社を志望しているのか疑問になります。
対策とは「面接で、何をどう伝えるか」をまとめる作業のことです。
しっかりと対策した人は、面接本番でも自分の伝えたい内容をわかりやすく伝えることができて、内定を獲得しています。
転職する上で大切なことは、転職する目的を自分で決めることです。
そうすると、自分自身の転職に求める要素(目的)を達成できれば、転職は成功したと言えます。
例えば、年収アップが成功の要素であった場合、転職によって年収がアップすればその転職は成功です。
20代の高卒でも転職しやすい2種類の業種とは?
高卒でも転職しやすい業種がいくつかあるので、参考にしてみてください。
未経験転職の人でも、相手とのコミュニケーションを通じて、利益を生み出すことができる営業職は高度な専門スキルが必要ないので転職しやすい業種です。
営業職の種類は以下の5つになります。
詳しい内容 | 主な企業 |
法人営業職(有形商材) | 商社やメーカーなど |
法人営業職(無形商材) | web広告企業、人材関連企業、IT企業 |
個人営業職(有形商材) | 不動産、自動車など |
個人営業職(無形商材) | ウエディング、金融など |
店舗販売 | アパレル、携帯など |
無形商材とは・・・形がない売り物、情報、データなど
しかし営業職と聞くと、あまりいいイメージを抱かれない方も多いと思いますが、実は営業職はその後のキャリアが多彩です。
営業のスペシャリストになる
全体を統括するマネジメンターになる
営業の経験から、新しい顧客経路を見つけ出し、新規事業を立ち上げるイノベーターになる
自身の営業ノウハウを生かして営業支援や企画を行う側になる
営業を通じて、自社サービスのことを知り尽くしているので、プロモーションや広報などの会社の管理部門で活躍する
このように、営業職から様々な立ち位置へとステップアップすることができます。
しかし、営業はいかに顧客に満足して買ってもらうか、そしていかに営業目標を達成するかに注力するので、負荷の大きい仕事です。
そのため、「なぜ営業職を希望するのか」、「営業力をつけてどうなりたいか」などの目的を明確にしておかないと入社後にミスマッチが起こりやすいので注意が必要になります。
IT業界の急成長と、エンジニアの人材不足で求人倍率が高く、未経験者も採用して自社で教育する企業が多いので高卒の人でも転職しやすい業種です。
ITエンジニアには大きく分けて、開発系エンジニアとインフラ系エンジニアの2種類があります。
開発系エンジニアはアプリやシステムなどの開発を行い、インフラ系エンジニアは通信システムの保守運用やシステムの設計を行う仕事です。
しかし、エンジニアの仕事内容について未経験者は想像するのも難しいと思います。
そのため、実際に転職を希望する前にエンジニアになるための基礎(ITパスポートなど)を勉強することが重要になります。
なぜなら、ITパスポートを実際に勉強することで、学ぶ内容が実感できて本当に自分のやりたいことかどうか確かめることができるからです。
引用元:ITパスポート試験
最近では、ITの知識が全くなくても内定が出るIT企業も増えてきており未経験へのハードルは下がっています。
そういったIT企業の中には、社員数1000人以上の大手企業の求人や、研修制度が充実して残業が少ない求人もあります。
転職成功のために、資格を持っていても実務未経験では武器にはなりえません。
なぜなら、資格の有無よりも、何も経験がないから必死に業務を覚えて自ら教えを請いに行くという「気概」がある人が会社で活躍できると考えている場合が多いからです。
しかし、自動車免許を持っていないと受けられない求人もあったり、最低限のPCスキルを求められることはあります。
20代の高卒では転職しにくい職種とは?
事務職やバックオフィス職は常に求人倍率が低いので、高卒は採用されにくい業種になります。
受け入れる数が少ない理由
以上の理由から、企業側は転職者を選べる立場にあるので、大卒や経験者を優先的に採用する傾向があります。
それでも、事務職やバックオフィス職を志望する場合は都内ではなく、地方で正社員を目指すか、派遣社員やアルバイトから正社員登用を目指すのがオススメです。
しかし、事務職に需要は年々減ってきているので、長期的に正社員として働くのは難しくなっていることには注意しましょう。
20代の高卒が着実にキャリアアップするために必要な考えとは?
高卒で働いて間もない頃に転職を希望しても、転職可能な求人には限りがあります。
しかし、自分が今行ける転職先でスキルを磨くことで、3年後にはもっとレベルの高い転職を行うことができるかもしれないのです。
例えば、アプリ開発のスキルを磨けば、3年後にはITのメガベンチャーでエンジニアとして働くこともできるかもしれません。
このように、転職先で、どんなスキルを磨くべきかを考えるのが大切です。
単に働き方や休みを多くするための転職にしてしまうと、次の転職の際に「自分の強みがない」という状況になって、満足のいく転職ができません。
キャリアアップを目指す転職をするには、「自分の休みを増やしたい」などの条件ではなく仕事のやりがいを考えましょう。
やりがいを感じる仕事に就けば、仕事に対するモチベーションも上がり成果もちゃんと出すことができます。
そうしている内に、確実にキャリアアップも達成されているのです。
あらゆる物事の変化が早い現代では、「大手だから大丈夫」「この業界だから大丈夫」という考えは通用しなくなってきています。
その事実に、いち早く気づいて、自分自身で生き延びる術を身につける必要があるのです。
例えば、他の人よりも抜きん出たスキルがあれば、そのスキルを使って最低限生きていく為に必要な仕事や稼ぎを得ることはできます。
常に、世の中の変化を捉えて、生き延びていく為のスキルを高めていきましょう。
キャリアアップに不可能はない
高卒だからといって、諦める必要はありません。
むしろ、転職によってこれからのキャリアを戦略的に形成することでいくらでもキャリアアップは可能です。
その為にも、「休みを増やしたい」など、目先の勤務条件だけを見るような安易な考えで転職をするべきではありません。
転職を「自分のスキルを高め成長することで、誰かの為になる仕事をする手段」だと、前向きに捉えると良いでしょう。
筆者は「はたらく明日をもっとあかるく」したいという想いを持って転職者の相談を受けています。
仕事がつまらないなんてもったいないことです。
もっとあなたのやりたいことにマッチした、やりがいがあって楽しめる仕事はたくさんあるはずです。
この記事を読んで、転職を有意義なものにしていただけると嬉しく思います。
さらに筆者から高卒キャリアの転職ノウハウを知りたい方は筆者ブログへ