今、高校中退後の進路に迷っている人は上のような悩みを抱えている事でしょう。
実際に高校を中退して、現在インターネット広告の会社を経営している筆者には、高校を中退しようか悩んでいる人に伝えたい事があります。
「行きたくない高校なんてやめちゃって正解!ちゃっちゃと自分の好きな事をやるべし!」
なぜなら、企業ブランドよりも個人ブランドが重視されるようになってきた現在では、「自分だからできる事」が重要だからです。
この記事では、なぜ筆者がそう考えるのかについて、自らの経験を元にしながら説明します。
目次
高校を中退は成功だった!起業という夢を実現できた私
実際に筆者が高校を中退して会社を経営するに至るまでの経緯を説明します。
高校で進学校の特別クラスに入ってしまった結果、待っていたのは早朝から授業が開始し、放課後も追加で補習をするという嫌気の差す毎日でした。
そこには、TVドラマで見ていたような楽しそうな高校ライフはありません。
有名な大学へ進学するために、クラス全員が「同じ時間に、同じ場所で、同じように一日中勉強している光景」に疑問を感じて拒絶反応が出てきたのです。
そうしているうちに、学校に行かず、深夜まで遊び呆ける毎日を送るようになって、いつの間にか退学していました。
中退後、遊ぶお金に飢えていた筆者は、地元を離れて働き始めました。
実際に働いているとお金を稼ぐことの大切さを肌で感じることができたのです。
「中卒」だと将来が不安だと思った筆者は大検(今の高卒認定試験)を取得しましたが、それでも働いたり遊んだりして過ごしていました。
しかし、病気を患っていた父親の闘病姿を見て、ちゃんとしなければいけないと思った筆者は大学進学を決意し、無事合格の吉報を父に届けることができました。
大学時代の後半、就職活動で筆者は当時注目されていたITベンチャーを志望していました。
選考の際のグループワークをしていると、東京の名門大学出身者が多く地方大学出身の筆者は見下されているような気がして不安でした。
しかし、選考が進むにつれて、「高校中退」という経験が武器になって選考を勝ち進んでいる事がわかりました。
高校を中退して、働いたのちに大学に進学したという回り道のようにも思える経験は、面接官にとっては「他人ができない貴重な経験をしている」と高評価だったのです。
そして、希望していた企業から無事内定をいただく事ができました。
社会人になっても、高校を中退したことは自分の武器でした。
高校を中退したことでどんな失敗も怖くなくなり、また辛い時も高校中退後の経験が励みになって乗り越える事ができたのです。
そうして社会人なっても、優秀な同期の中で実績を積み上げることができました。
入社して3年後には、夢だった起業をして社長として会社を運営し初めて、今に至ります。
高校を中退して社会に出て働いた経験のおかげで3つのことが武器になったと思います。
筆者は、大学や社会に出た時結構周りの目を気にしている人が多いと感じました。
例えば、何かチャレンジするにしても失敗した時の周りからの評価を気にして結局何もしないのです。
高校を中退して社会で働く人はほとんどいないので、筆者は好奇の目で見られることもありました。
しかし、筆者はお金を稼ぐ楽しさを感じて仕事に没頭することで、周りの目が気になることはなかったです。
社会人になっても、優秀な同期たちに負けずに実績を上げることができました。
その理由を筆者なりに考えてみたところ、筆者には名門大学出身の優秀な同期に負けない武器を持っていたのです。
それは、「失敗を恐れない行動力」。
筆者は高校中退という世間的に見ると大きな失敗を経験していたので、いつでも失敗を恐れない行動をすることができました。
高校を中退して働き、年代・価値感の違う様々なジャンルの人達とのふれあう中で痛感しました。
特に学歴がないにも関わらず、地頭と要領がよく20代で美容・飲食業を複数店経営するオーナーになった人もいました。
そういった方との交流を通じて、過去の学歴よりも今何をやっているかがその人の魅力を決めるのだと実感したのです。
高校中退・中卒でも活躍している有名人たち
家入一真さんは、高校一年の時にいじめを原因に高校を中退し3年間引きこもりになっていたそうです。
その後大学入学資格検定に合格し、地元の美術大学に合格するも通わず、芸大美大受験予備校の美術研究所画塾卒業という経歴です。
デザイン会社に入社後は、ウェブサイトの技術的知識を身につけようと、コンピュータのシステム会社に転職して技術を習得しました。
その後、株式会社paperboy&co.を創業し、史上最年少の29歳でジャスダック市場に上場され、現在はシリアルアントレプレナーとして様々な業種のベンチャー企業に参画しています。
また、「起業」、「モノづくり」、「新しい働き方」、「これからの生き方」、「引きこもり」をテーマにした講演を多数行っています。
ほかにも、「現代の若者たちの駆け込み寺」として「リバ邸」を全国に作るなど、リアル、ネットを問わず人の集まる場を作っていらっしゃるのです。
小説「苦役列車」で第144回芥川賞を受賞された作家の西村賢太さんも最終学歴は中卒です。
西村さんが小学生の時、父親が捕まったことで、西村さんは中学生になると学校に通わなくなりました。
中学を卒業した後、西村さんは定職を持たないフリーターでした。
小説「苦役列車」はそんな自分の経験をモデルにした作品です。
参考:「高校中退、中卒でも人生に成功した有名人」ズバット通信制高校比較
このように、中卒や高校中退者でも社会で活躍している方はたくさんいます。
高校を中退してもすぐにできることはたくさんある!
高校を中退してすぐにできる3つのこと
高校を中退すると、本当にたくさん時間ができます。
金銭的にも、経験的にも、そして何より「自分が本当に好きなこと、やりたいこと」を見つけるきっかけにするためにも、アルバイトはおすすめです。
筆者は、初めてのバイト給料にテンションが上がったこと(10代で10数万は多かった)や、そのお金で両親にプレゼントを買った高揚感は今でも忘れられません。
高校を中退しても、資格を取得することで自身の将来のキャリア形成をすることが可能です。
しかし、とりあえず何かの資格を取得することを目標に勉強することはあまりオススメしません。
なぜなら、資格を取得すること自体を目的にすると、取得した資格を実際のキャリアに活かすことができないからです。
自分がやりたいこと、好きなことを明確にして、それを仕事にするために必要な資格を取得するという考えが重要になります。
高卒認定試験とは、様々な理由で高等学校を卒業できなかった方の学習成果を適切に評価し、高等学校卒業者と同等以上の学力があると認定される国家試験の一種です。
高卒認定試験の合格者には、大学、短大、専門学校の受験資格が与えられます。
また、就職や資格試験の際にも高卒認定されている証明として活用可能です。
高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)は、記事中にある、筆者が取得していた大学入学資格検定(大検)が平成17年度から変わったものになります。
高卒認定試験も、資格試験と同様に「どうして試験を受けるのか」を明確にして、今後のキャリアのための通過点として利用しましょう。
進路選択はやりたいことがあるかどうかで決めるのがオススメ!
やりたいことが明確な人はすぐに、すぐに関連する会社に就職するか、起業してチャレンジしてみましょう。
もちろん、やりたいことが大学や専門学校を出ないとできない場合は除きます。
就職や起業して失敗したところで、死ぬわけではありません。
今の時代、やらないことは損です。何度でもチャレンジして、成功するチャンスを掴みましょう。
やりたいことが明確でない人は、大学などに進学して様々な人や考えに触れ、自分の中の視野を広げることは大切です。
自分の中の視野を広げるうちに、やりたいことを明確にして後の就職につなげましょう。
経済的理由から高校中退しても、勉強に焦る必要はない!
経済的理由によって、進学できない人もいると思いますが、勉強できないからといって焦る必要はありません。
定時制高校や通信制高校、高卒認定試験は原則年齢制限がないので、お金が貯まってからいつでも勉強することが可能です。
一時的にアルバイトや、就職をしてお金を貯めたうえで、仕事と勉強を並行して行うこともできます。
高校中退した人の就職は上手くいくの?
高校中退した人のリアルな就職事情
就職活動時に学歴が着目されることは多々あります。
企業としては、多数の選考者への対応が必要になるので、まずは学歴で線引きして落とすケースは未だに多いのです。
特に、老舗の大手企業や銀行では学歴を重視する傾向が強く残っています。
高校中退者や中卒者が就職しやすいのは、飲食業や接客業などの学歴不問の業種です。
しかし、最近ではIT企業やベンチャー企業も学歴不問の採用を行っていることも多く、中卒や中退者への就職の門戸は広がっています。
高校中退を貴重な経験に変えることが重要
以前に比べると、高校中退者が就職するハードルは下がってきていると思います。
しかしながら、就活の際には「高校に行かずに何を経験したか」が重要です。
高校に行かなかったからこそできた「あなただけの貴重な経験」を語るために様々なことにチャレンジしましょう。
高校に行っていない間に、やりたいことを発見できればそれはあなたの人生における武器になります。
しかし、「やりたいことなんてすぐに見つからない」と思っている人も多いはずです。
そういった人は、新しいチャレンジを「まずやってみる」ことから始めてみましょう。
仕事や趣味、人間関係作りにしても、まずはやらなければそれが楽しいかなんてわからないものです。
すぐ飽きることもあれば、がっつりハマることもあります。
いろんなことをやっているうちに、「自分のやりたいこと」に気づくことができるでしょう。
チャレンジする時にためらう理由で多いのが、「もし失敗するとかっこ悪いよなぁ…」などという感情が邪魔してしまうことです。
筆者も学生の頃はこのように人の目ばかり気にしてましたが、中退後にどんどん様々なチャレンジを重ねた結果、自分を知ることができました。その結果、「起業して社長になる」という本当に自分がやりたい事に出会うことができたのです。
進学先の選択肢はたくさんある
高卒資格を取りたい人は?
定時制高校では全日制高校と同じように毎日学校に通いながら勉強をすることで高卒資格を取ることができます。
全日制高校との違いは、授業の時間が夕方から夜(5時半頃〜9時頃)にかけて行われることです。
通信制高校は自宅で学ぶことができて、通学などによる疲れが溜まりにくいのが特徴です。
学校に通うのは年に数日というケースもあれば、週に数日通うこともできて、自分の都合に合わせやすくなっています。
大学や専門学校へ行きたい人は?
大学や専門学校へ行きたいと思う人は、まず高卒認定試験を合格することを目指しましょう。
高卒認定試験のレベルは、中学の勉強がしっかりわかっていれば合格できるレベルです。
中学の基礎レベルがわからない人は基礎からの復習が必要ですが、中学レベルの勉強に自信がある人は高卒認定試験の過去に出題された問題を何回か解いてみましょう。
解いた結果を見ながら、自分の復習すべきところの勉強をすることがオススメです。
高卒認定試験に合格すれば、次は大学や専門学校の受験勉強になります。
受験勉強を乗り越えるために重要なことは自分に打ち勝つことです。
なぜなら、高校に通っている間は勉強をしないと先生に怒られますが、中退した後は勉強しなくても誰からも何も言われないからです。
誰からも、何も言われない中で遊びたい気持ちを抑えて勉強することはそう長く続くはずがありません。
そのため、受験にチャレンジする場合は勉強に集中できる環境を自分で作って、短期集中でやり切るのがオススメです。
高校中退は「人生終了」ではなく「人生のチャンス」!
中卒や中退という言葉は、社会の中でネガティブに捉えられるかもしれません。
しかし、個人ブランドが重要視される現代では、中退して得た経験は普通の人には真似できない個性であり、一生の強みなのです。
高校中退を自分の強みにするために「人生終了」ではなく「人生のチャンス到来!」と考え、あなたが本当にやりたいことを見つけることで幸せな人生を目指しましょう!
この記事を読んで、高校を中退する人が未来に希望を見出してもらえると幸いです。