結婚式を少しでも安くあげたい、そんな想いとは裏腹に式場の見積もりはウン百万円で、ここまで出す必要があるのか悩んでいませんか。
結論から言うと、結婚式はちょっとしたコツでもっと安くすることができます。しかも「安くあげたな」とゲストに思われることなくです。
ここでは、現役のウェディングプロデュース会社の代表である筆者が、長年業界を見てきたからこそ言える、結婚式を安くあげるための、すぐに使えるテクニックを紹介したいと思います。
このノウハウは業界の利益構造を崩す恐れがあるので、各方面で角が立ってしまわないか、心配な気持ちもあります。けれど、私が記事を書こうと思ったのは、既得権益で成り立っていたウェディング業界に一石を投じたい思いがあるからです。
目次
- 1 プロとして結婚式原価を抑えるなかで身につけたノウハウ
- 2 あなたの結婚式は妥当な金額?まずは人数別の相場観を知ろう
- 3 HOW? どのように交渉すべきか、基本スタンス
- 4 What? 結婚式のどの項目を交渉するべきか
- 5 そもそも料理・ドリンクは値下げ交渉できるのか
- 6 持ち込み以外の準備も自分で外注して安く手配する
- 7 プランナーがぶっちゃけ自作をお勧めするアイテムリスト
- 8 安くおさえる演出のポイント、私がいいなと思った具体的アイデア
- 9 結婚式演出の取捨選択の方法
- 10 営業スタッフの殺し文句とその裏事情
- 11 式場、紹介所、プロデュース会社 最初にどこに行くべき?
- 12 式場への予算の伝え方と見積の取り方
- 13 予算配分の注意点、削ってはいけないところ!
- 14 会場の種類によって値引きのしやすさが異なる
- 15 安くなるオフシーズンはいつか
- 16 注意!増えてます「結婚式が当たります」商法
- 17 結婚式用語の解説
プロとして結婚式原価を抑えるなかで身につけたノウハウ
私は2010年春にウェディングプロデュース会社を設立し、2017年夏までの約7年間ブライダル会社の代表を務めてきました。今でこそ「スマ婚」「会費制」「1.5次会」など、格安の商品が増えましたが、私の会社もいち早く格安結婚式のパッケージ商品を開発し、業績を伸ばしました。
私の会社はプロデューサーとして、ホテルなどの式場やドレス屋さん、花屋さん、レストランなどをネットワーク化し結婚式パッケージとしてご提供するものです。
会社の生き残りをかけて、どうすれば予算を抑えて素敵な結婚式を行えるかと常に考え、様々な裏技や交渉術を身に付けてきました。
ウェディング業界の裏事情も交えて、これらのノウハウを順番に紹介していきます。
本記事を執筆し、書籍化の話も進んでいる中村正幸氏が、2018年3月21日(火)19:00からホワイトボックス図書館(福岡・天神)にて、「結婚式を安くあげるプロの交渉術」についてセミナーイベントを開催します。参加無料で、記事では書ききれなかった裏技を教えます。⇒終了しました。ご応募ありがとうございました。
あなたの結婚式は妥当な金額?まずは人数別の相場観を知ろう
以下が、結婚式の会場タイプ別の挙式+結婚式の相場を出せる計算式です。地域によって若干の変動はありますが、確認してみてください。
レストランウェディング
(人数) × 2万
ご祝儀をなくして、会費制でも賄えるのがレストランウェディングです。
ホテルウェディング
(人数) × 3万
ひとり3万円のご祝儀をもらうと、トントンくらいになるのがホテルウェディングです。
ハウスウェディング
(人数) × 4万
ひとり3万円のご祝儀をもらっても、足が出てくるのがハウスウェディングです。
上記の計算式よりも、質を落とさずにどれだけ予算を抑えられるか、がこの記事のテーマです。計算した金額以上の見積もりをもらってしまってる、などの場合は以下のテクニックで安くしましょう。
HOW? どのように交渉すべきか、基本スタンス
値引き交渉するタイミング:契約前が勝負
多くの大手ホテルや専門式場は契約のみを獲得する営業マンと、契約をした後に新郎新婦の担当を行うプランナーに分かれています。(ウェディングプランナーが契約から打ち合わせまで行う場合もあります)
新郎新婦がブライダルフェアへ出掛け、帰ろうとすると目の前に営業マンが現れ、「今日は如何でしたか?」と声を掛けてきます。新郎新婦と営業マンの勝負はここからです。契約前の以下のような立ち振舞いが、その後の値引き交渉を有利にしてくれます。
具体的に伝えると営業マンはマイナス点をカバーするため、少しでも要望を叶えようとするので値引き交渉がスムーズになります。
逆に具体的な要求をしない新郎新婦は営業マンのクロージングのカモになってしまします。ここが値引きの成否の分かれ目です。契約前に、営業マンに主導権を握らせないことが重要です。
できれば本命の式場の前に、近隣の別会場に見学に行き、見積もりを集めましょう。2~3会場をまわって、その地区の会場の相場や条件を調べてください。
情報があれば、本命の式場との交渉で「近隣の式場は〇〇が安かった」など、何気なく営業マンやプランナーに伝える事できるので、安くしてもらえる可能性が高まります。
無知な状態では営業マンに丸め込まれてしまいます。知識を持って契約前に具体的に要求を伝えることを肝に銘じましょう。
結婚式の値引き交渉は、営業ノルマのため月末が狙い目
式場もビジネスなので、目標とする契約組数を設定しています。特に、大手の式場の担当者(営業・プランナー)は、毎月の成約ノルマが決められている場合が多く、月末は特に焦りがあります。
月末は担当者たちも一件でも成約がほしいので、値引き交渉しやすいタイミングです。例えば月末のブライダルフェアは、値引き交渉がしやすく、特典を付けてもらえる可能性が高い傾向にあります。
契約がほしいプランナーは新郎新婦を簡単には帰しません。知っている限りでも、5時間も拘束された例があります。二人の心が折れて早く家に帰りたいという心理に追い込み、契約をさせようとするひどい会場もたくさんあります。
毅然とした態度で臨みましょう。
What? 結婚式のどの項目を交渉するべきか
値引き交渉するべき最重要項目:持ち込み料金について
持ち込み料とは、ドレスやカメラマン、招待状など式場が手配したものでなく(一般的に割高)、自分で用意したものを結婚式で使う場合に、プラスで取られる費用のことです。
持ち込み料を無料にできれば、自身で安価に準備したものを式場で無条件に使うことができるので、費用のインパクトは非常に大きくなります。そのため、持ち込み料の交渉は最重要です。
ただし、持ち込み料をなしにするというのは、容易にできるものではありません。
持ち込み料を無料にしてもらうには、式場の背景を知りポイントを絞って具体的に交渉するのがポイントになります。以下、項目ごとに解説します。
ドレスショップで直接手配したら持ち込み料はどうなるか
格安のドレスショップでは、一着一律3万円など式場を経由するより非常に安くレンタルできます。
ただし、他店のドレスの持ち込み料金を無料にしてくれることは、なかなかありません。そこで、ちょっと視点を変えてみましょう。
「親族の手作りドレス」として交渉する
式場とは別のドレスショップでドレスを手配すると、利益確保と提携ドレスショップとの契約があるので、別途持ち込み料を請求されるのが一般的です。
式場は、提携店以外でレンタルされると提携の衣裳店に対して、契約条件を満たしていないと判断され立場がなくなるのです。
しかし、親族が作ってくれた手作り衣装を使いたいと言って持ち込むと、交渉できる可能性があります。
「親族の手作り」であれば、式場側も提携店に対して面子を保つことができるので、式場利益だけの問題となり交渉しやすいのです。
※式場によるので、全式場がOKになるとは限りません。
引き出物の持ち込み料は「もの」を持ち込まなければ交渉可能
引き出物は「品物そのもの」を持ち込まなければ料金が掛からない式場が多くあります。では、どうやって引き出物を渡すかというと、カードにQRコードを印刷して、オンライン上でギフトを選んで発送できるサービスを使うのです。
たとえば、「ヒキレボ」がこれにあたります。
もし、既存の引き出物サービスにない、こだわりの品物を使いたい場合は、カタログギフトを自作でつくってしまう手もあります。※既存の冊子状のカタログギフトは、持ち込み料を取られてしまうので注意
引き出物を選ぶシートをつくり印刷して、ゲストに配り会場で希望商品と送り先を記入してもらって回収するのです。以下、記入シートのサンプルを貼っておくので、参考にしてください。
手作り>>ギフトシートのサンプル
カタログ自作までいかなくても、引き出物をネットで直接購入すると、同じものが式場より20〜30%安く購入できます。持ち込み料を交渉できたら、自分で「もの」を手配しても良いでしょう。
カメラマンや美容師を自分で手配して持ち込み料を交渉する
式場手配のスタッフでない場合、通常は持ち込み料を取られてしまいます。ただ、親族にお願いするのであれば大目にみてくれる場合があります。事前に式場に相談してみてください。
最近は親族にお願いしても、持ち込み料をとる会場も増えています。また、持ち込めたとしても、外部カメラマンは撮影範囲を制限されたりと、条件を出される場合があるので注意が必要です。
披露宴会場によっては照明演出などが多く、プロのカメラマンでも苦戦する事が多くあります。もし親族に依頼する場合は、事前に作品を確認して満足いく撮影ができそうか慎重に検討してください。
式場と提携して、結婚式を進行するプロデュース会社というものがあります。式場に顔が利くので、持ち込み料の交渉を個人よりもスムーズに行うことができます。どのアイテムにも言えることですが、まだ式場との契約前であればプロデュース会社に依頼するのも良い選択肢でしょう。
プロデュース会社は、「各地域名+ウェディングプロデュース」で検索してみてください。
そもそも料理・ドリンクは値下げ交渉できるのか
料理を安くしたいのであれば、料理のランクを下げるしか方法はありません。会場利益の多くを占めるのが料理なので、単純な値下げはなかなかできません。
できるとしたら、値下げではなく特典(メイン料理の素材ランクアップorデザートビッフェ)を付けてもらうなどでしょう。
同様に、ドリンクも価格を安くする事は難しいと考えてください。
可能な交渉としては、ドリンクのラインナップを拡げてもらう、もしくは乾杯用のシャンパンサービスなどを付けてもらうなどになります。
持ち込み以外の準備も自分で外注して安く手配する
自分で外注先を探して手配すれば、手間は掛かりますが当然費用を抑えることができます。
「格安 〇〇」などでgoogle検索、もしくはSNSで「#格安 #手作り #結婚式アイテム」などで検索すれば、外注先は意外と簡単に見つかります。
前撮りはスタジオに直接依頼
スタジオで直接前撮りしてもらうと、衣装・撮影・ヘアメイク・着付け・写真データ込で49,800円など格安撮影プランがあります。
※スタジオによっては写真データが1枚は無料で、枚数が増えるとアップ料金が加算されたり、衣装に制限があり他の衣装を選択するとプラス料金をとられるところもあるので、事前に確認してください。
アルバム制作はデータをカメラショップへ
大手カメラショップなどでは、アルバム制作を格安で受け付けています。写真のデータから決められた枚数を選び、写真データを渡すだけなので、手間もありません。
会場の価格の10分の1程度でアルバムを作ることも可能になります。
プランナーがぶっちゃけ自作をお勧めするアイテムリスト
・招待状・席次表・席札
・ウェルカムボード・結婚証明書・芳名帳
・動画関連(オープニング・プロフィール・エンドロール)※動画作成できる友人がいれば頼みたいところ
ここに挙げた自作をお勧めするアイテムは、安っぽくならず手作りの良さがでるものです。項目ごとに解説します。
「装飾(お花)」はお金を掛けなくても演出できる
前提にお持ち込み料が掛からないと考えた場合ですが、装飾は以下のような工夫が可能です。
2 一卓にグラス(花瓶)を4つ程まとめて置きボリュームを多く見せる
3 造花と生花を組み合わせる
*最近の造花はクオリティが高いので、生花と混ぜ合わせても安っぽく見えません。
通常の式場のお花代の平均は7,000~10,000(円/卓)ですが上記のような工夫をすると、2,000~3,000(円/卓)で可能になります。
招待状は工夫次第で0円にすることも可能
2,サイト内からイベント招待用のレイアウトを選ぶ
3,二人の写真や結婚式の詳細を入れWeb版招待状をつくる
4,出来たらサイトURLをゲストにLINEやメールで送る
5,参加・不参加の返信もLINE等で返してもらう
この方法だと安くしたなというイメージよりも、画期的というイメージを持ってもらえます。ゲストも返信ハガキを出す手間が省けるので、経験上喜んでもらえる場合が多いかと思います。
メリット1 招待状の紙代(一部約400円)・封筒用ハガキ代(一枚92円)・返信ハガキ代(一枚52円)が節約できる
メリット2 の封筒に記載する招待者の住所や名前などを書く必要がなくなる
メリット3 切手を買いに行く時間と貼る時間が省ける
ただし、このアイデアは失礼と捉えられてしまう招待者には行わないようにしましょう。相手によって通常の招待状と使い分けることをお勧めします。
安くおさえる演出のポイント、私がいいなと思った具体的アイデア
数百の結婚式をプロデュースしてきた私が、お金は掛かっていないけど良かったと思う具体的な演出を紹介します。
フォトラウンドにコンテスト要素を加える
お金をかけない演出はやはり写真撮影(フォトラウンド)は定番で、誰もが思いつくかと思います。さらに、少しだけ工夫をすることでゲスト参加型の撮影会になり、参加者の満足度も高まります。たとえば、以下のような企画です。
【新郎新婦が選ぶベストフォト大会(インスタ映え)】
2、結婚式中ゲストがスマホで自由に撮影
3、各テーブルで選抜したベストフォトを3枚づつLINEグループに投稿する
4、中座中などに新郎新婦は画像を見て優勝者を選ぶ
5、結果発表を行い優勝テーブルへプレゼント贈呈
※式場のPCにLINEアプリをダウンロードし優勝者の写真をスクリーンに投影
結婚式にテーマをつくって交流できる仕組みをつくる
結婚式にテーマがあることで、全体の流れが作りやすくなります。例えば「冒険」というテーマで結婚式を企画します。
2,各卓のテーブル名を冒険になぞらえて設定、例えば「商人」「剣士」など世界観を合わせる
3,暗号を会場に隠す
4,各テーブルごとに暗号を探す問題用紙を配布、例えばお勤め先のテーブルだと
A:2010年〇月〇日→ 新郎の席の裏を見よ
B:2011年〇月〇日→ 新郎父に聞け
C:2012年〇月〇日→ 新郎会社の社長の引き出物を見よ
※答えが暗号の在処になっている
5,最後に暗号が揃って新郎新婦の呪文が解ける
この演出は全員が参加できるので、歓談中に楽しんでもらえます。装飾もマップを作ったり、宝箱を飾ると雰囲気が出ます。演出のコツはテーマをしっかりと決め、進行に沿ってゲストが楽しめる内容を考えることです。
披露宴会場をつかった人前式にして予算圧縮する
予算を抑えるなら人前式を選ぶべきです。キリスト教式だと牧師&聖歌隊の料金が追加されるからです。
また、チャペルで人前式を行うカップルが増えていますが、チャペル使用料金が発生するので披露宴会場を使ってしまうのもお勧めです。
披露宴の約2時間半の中に、挙式と披露宴をまとめてしまいます。移動もなくすぐに挙式から披露宴に移ることができるので、効率的に進行でき、ゲストにも喜ばれます。
司会者も挙式料と披露宴料と別々で料金が発生する場合があるので、披露宴の中の演出として挙式を行うことにして、挙式料が発生しないよう交渉しましょう。
結婚式演出の取捨選択の方法
お金を掛けて月並みなオプション・演出はやらない
ケーキ入刀の演出やシャンパンタワーなど派手な演出は、予算が掛かる上にオリジナリティを出せないので、こだわりがなければ無くすのも手です。
たとえば、式場はケーキ代を1カットづつで計算を行います。1カット600円~1000円が相場なので100名であればケーキ代だけで10万円する場合もあるので、費用のインパクトは小さくありません。
その他、プロジェクションマッピングでの入場やバルーンからの入場なども、ゲストからすると期待される演出ではありません。
プランナーから「今この演出やアイテムが人気なんです。」と勧められたら冷静に考えてください。人気という事は多くの人がやっている演出で、独自性がないということです。ゲストに「また、あれか」と思われてしまいます。
提示されたプランは絶対に外したくないもの2つを選ぶ
何をしたいのか曖昧だと、オプションを勧められると雰囲気で流される新郎新婦が多くいます。絶対に譲れない条件を明確にしておいて、優先順位を決めてブラさない新郎新婦が予算を抑えることができます。
新郎からの披露宴中のサプライズプロポーズです。プロポーズ自体にゲストを楽しませる工夫があればまだ良いですが、二人だけでやるべきもののようなプロポーズは、ゲストから不評ですのでお気を付け下さい。
具体的に企画書として持ち込む
プランナーで一組一組ごとに結婚式企画を考える事ができる人はほとんどいません。プランナーに結婚式の企画を期待しないほうが良いでしょう。
自分はこんな結婚式にしたい、と言葉やイメージ写真で具体的に伝えて自身でアイデアを主導しましょう。
営業スタッフの殺し文句とその裏事情
一生に一度のものですから
新郎新婦が何かを決め兼ねている時に、プランナーから投げかけられるよくある言葉です。
私が新郎新婦のために、この言葉を投げかけるとしたら「一生に一度だから慎重に判断を行うべきですよ」ときちんと考えさせる時間を与えると思います。
一生に一度だから、と強く営業してくるプランナーは新郎新婦のことなんて考えてません。一生に一度とプランナーに言われたら「一生に一度だから慎重に考えさせて下さい!!」と切り返しましょう。
今日決めれば割引します
本日限りや今日決定すればという営業トークに、流されないことです。本日限定や今日限りは毎日言っています。明日も明後日も使っている営業トークです。
新郎新婦を焦らせ「今日しかないんだ」と冷静な判断をさせず、即決させようとします。はっきりと「今日は決めれないので諦めます」「他の会場で検討するしかないですね」と言って下さい。
また、今日決めれば「100万円OFFします」とか「チャペル無料にします」など魅力的な事もよく言われますが、式場サイドは100万円OFFにしても、成約してしまえばオプションなどで取り返せる算段があるので強気に出れます。
日常生活で100万円OFFなど言われたら逆に恐くないですか?そんな都合のいい話が・・・と思いますよね。
偶然、その日の予約がキャンセルになりました
二人が希望する日取りを、プランナーが確認して戻って来ると「偶然、その日を予約していたカップルがキャンセルになり今空きになりました。今決めないとまたすぐに埋まります」と煽ってくることもよくあります。
焦らず「明日まで考えさせてください。明日まで仮予約お願いします」と言ってください。それでも仮予約ができないと言ってくる場合は「じゃ他の式場にします」と言いましょう。プランナーは慌てて仮予約をしてくれるでしょう。
式場、紹介所、プロデュース会社 最初にどこに行くべき?
結婚式を挙げようとと思ったら、最初に行くべき窓口はどこでしょうか。結論から言うと、おすすめはプロデュース会社です。順番に見ていきましょう。
無料式場紹介所は使うべきか
利用しないほうが良いです。無料式場紹介所には、紹介した人が成約すれば式場からバックマージンが支払われます。結局、新郎新婦が紹介料を支払っている事になります。つまり、式場側の原価が増えるので、その分値下げ交渉はやりづらくなるのです。
もし利用する場合は、式場に関する条件(予算・立地・キャパ・料理の種類・持ち込みは可否)を紙にまとめておき、情報収集するに留めると良いでしょう。紹介特典は最初に確認してください。
最近ではわざわざブライダルカウンターに行かなくても、結婚式情報を集めることが出来ます。
SNSのインスタでは#プレ花嫁#卒花嫁と検索すると現在結婚式の準備をしている花嫁や、結婚式を終えた花嫁さんと情報共有ができます。その他、#結婚式準備 #手作り結婚式 #DIY結婚式などのキーワードで旬な情報を仕入れることができるので、活用してみてください。
プロデュース会社を通すと、式場直接よりも安くなるときがある
プロデュース会社が提携をしている式場であれば、持ち込み料など代わりに交渉してくれるので、手間少なく予算に合った式場を探すことができます。
私がプロデュース会社として仲介し、新郎新婦の代わりに式場と交渉した事例としては
挙式無料・会場使用料無料・ケーキ無料・音響無料・控室無料・送迎バス無料・持ち込み全て無料
という、ほぼ料理と飲み物だけという条件まで引き出せたことがあります。新郎新婦が直接交渉しても、ここまでの条件を会場が受けてくれることはないでしょう。プロデュース会社にお願いするのは、新郎新婦の立場から有力な選択肢です。
式場に知り合いに紹介してもらえば、社割対応になることはあるか
式場に知り合いが働いているなど、コネクションを使うと安くなるのは事実です。しかし、大きな割引を期待しないほうがいいでしょう。特典が少し増えるぐらいで10万円~20万円相当の特典だと思います。
しかし、その分別のオプションを勧められる流れになることがあるので結局、プラマイゼロになることが多いようです。
式場への予算の伝え方と見積の取り方
予算は少なめに伝える
式場にいくとアンケートに答えることが多くあるかと思いますが、金額は少なめに書くようにしましょう。最初から予算を多めに書いてしまうと、大口の顧客と思われクロージングが強くなります。
「出来ればご祝儀内で抑えたい」など、手出しは考えていないと事前に伝えておくのも良いでしょう。
予算とは逆に、見積はフルスペックで高いものをもらう
結婚式の見積もりは、最初安く提示する式場がほとんどです。初期見積もりには最低限のランクが低いアイテムしか入っていないことも多くあります。
結局、後でどんどんオプションを追加していって、最初の見積もりから100万円もアップした、ということにならないように、先に最大の見積もりを出してもらいましょう。
最大の見積もりから無駄なもの削っていくほうが、予算調整しやすくなります。
※料理に関しては中間のレベルのもの約12,000円~14,000円ぐらいで見積もりをお願いして下さい。料理は試食後、詳細を詰めることになります。
予算配分の注意点、削ってはいけないところ!
ゲストの評価に直結する「料理」はケチらない
料理はゲストの評価の中でも重要な部分です。できるだけ料理には予算を掛けるべきだと思います。ゲストが結婚式全体の評価をするのは、お料理に関することが多いからです。
料理は必ず実際に試食をして決めてください。ハーフコースの試食付きのブライダルフェアなどに参加し、評判通りの味なのか実際に試しておきましょう。
結婚式の最中はゲストと写真を撮ったり、お酒を勧められたりするので、新郎新婦がゆっくり食事を楽しめる時間はありません。式場にもよりますが式終了後に、控室にお料理を運んでくれる場合もあるので確認してみてください。
ゲストに渡す「引き出物」はケチらない
ゲストに渡す引き出物も、手を抜くべきではありません。無難に一般的なカタログギフトでもいいですが、招待者の層に合った自作の商品があるカタログギフトなどを選択すると喜ばれます。
普段、自分のお金ではなかなか買わないけど、あれば便利な商品が充実しているカタログなどをおすすめ致します。
会場の種類によって値引きのしやすさが異なる
式場には大きく4種類の「ゲストハウス」「専門式場」「ホテル」「レストラン」があること、ご存知でしょうか。一般的には、この式場の種類によって値引きのしやすさが異なります。ここでは、式場運営視点から値引きのしやすさについて解説します。
料金相場 | ||||
値引きのしやすさ |
ゲストハウスとは、1つの建物に会場(バンケット)が1つ入っている式場形態です。収入源が結婚式のみなので、最も値引きが難しいと言えます。
しかもゲストハウスは一日限定1~2組という売り方が多いので、回転数が決まってしまいます。そのため、一組からの収益を高めに設定されていて、安売りを嫌うところがほとんどです。
1つの建物に会場(バンケット)が複数入っている式場で、宿泊などはできない形態です。ゲストハウスと比べると値引き交渉しやすい会場が多くあります。
結婚式以外にも宴会など扱っており、バンケット(披露宴会場)もいくつかあるので回転数で利益を得られるという背景があります。
ホテルのランクにはよりますが、値引きはしやすいでしょう。
ホテルは結婚式だけでなく、宿泊や宴会など他の収益を確保できているからです。
レストランを貸し切って結婚式を行う形態で、値引き交渉を最もしやすいと言えます。レストランのメイン事業は飲食提供であり、混み合わない土・日の昼間を余裕をもって結婚式に当てることができるのです。そのため、そもそもの価格設定も他の会場のように高額ではない場合が多い傾向です。
安くなるオフシーズンはいつか
オフシーズンの目安時期は12月後半~3月上旬・6月後半~8月
結婚式の需要が少ないオフシーズンに、式場はブラダルフェアなどに力を入れ新規獲得を行っています。この時期は、普段より価格交渉しやすいでしょう。
ただし、オフシーズンでも連休は人気なので、その限りではなくなります。
以前よりは大安に拘るカップルは減っていますが、それでも大安はオフシーズンでも決まる事が多い傾向があります。結果的に大安の値引き交渉は他の日取りより難しいと言えます。
仏滅を喜んで選ばれる方はもちろん少数派です。会場も予約を埋める為に仏滅特典プランや割引を行い、顧客を確保しています。仏滅であれば値引き交渉はどんどん行って下さい。
オフシーズンの仏滅という二つのデメリットが揃えば値引きは一番しやすい。
シーズンに関わらず3ヶ月以内の挙式は値引きしやすい
結婚式は半年以降に日取りを決めることがほとんどなので、それ以下特に3ヶ月以内に会場に空きがあると、式場側も必死に埋めようとします。結果、挙式日を3ヶ月以内に設定できるのであれば値引き交渉しやすくなります。
注意!増えてます「結婚式が当たります」商法
最近、「結婚式が当たります」という売り文句で、TV・SNSを利用した広告を出す式場が増えています。新郎新婦が応募をすると後日、抽選結果が届きます。
内容は「おめでとうございます!〇〇様・〇〇様ご当選致しました」というものです。喜んで会場に行くと「挙式料だけが無料だった」などのオチがあります。
ご想像のとおり、応募者ほとんど全員が当選する仕組みになっています。言い方は悪いですが、披露宴まで含めた結婚式すべてが無料と誤認させて、見込み客を集めているケースがほとんどなのです。
結局、挙式もオプションが別だったり、披露宴で高額なお金を払う羽目になるカップルが多いのが実情です。当選しても焦らず、細かい条件の確認をしましょう。
契約前にキャンセルについての説明もなく、仮申し込みの期間を過ぎてお断りをしたら、数万円のキャンセル料を請求されたケースがあるようです。
申込金に限らず、途中から話がすり替えて過剰に請求をする式場も多くあるので、少しでも変だなと感じた場合はプランナー、もしくはプランナーの上司に確認を取り、すぐに解決することが重要です。
結婚式用語の解説
最後に、結婚式を格安であげるために知っておきたいキーワードをいくつか紹介します。
ブライダルローン
式場が紹介するローン会社に審査を結婚式の1ヵ月以上前から行い、結婚式費用を立て替える(借金)仕組みです。ローン会社に支払う手数料が掛かってくること、ご祝儀で一気に返済できればいいのですが、払えない場合は毎月の返済が発生することなど、考慮したうえで検討しましょう。
和婚
神前式を挙げる結婚式の事です。和婚プランを打ち出している専門の会社もあります。
プラン内容としては、和装・着付け・ヘアメイク・撮影(カメラマン)・写真データ・神社手配で、価格帯も格安です。
ウェディングプロデュース会社
自社で式場を持っていない会社です。プランナーが所属しておりカップルとの距離が近く、ユニークな企画をしてくれます。
主に式場と提携を行い、結婚式を内容を新郎新婦と打ち合わせをします。プロデュース会社は料金交渉にも慣れているので、式場に行く前に話だけでも聞きに行くことをおすすめします。